LIVE REPORT

2012.10.9 tue四谷天窓comfort

2012年10月9日(火)
四谷天窓comfortさんにて。弾き語りライブに出演させていただきました。

久しぶりの平日夜のライブ。お忙しい中お越しくださいましたみなさま、本当にありがとうございました。

最近たくさんの音楽作りに参加させていただけるようになり、毎回天窓ライブに出させていただく度に、ここは自分の素の音楽と向き合える大切な場所、ホームだと実感します。
「どんなに忙しくなっても、自分のライブは続けなさい。」と教えられたこと。今とても良く分かります。自分のペースでここ天窓でライブを続けさせていただいていることで、わたしは他の音楽活動とのバランスが取れていると感じています。
このような素敵な環境で公私ともに音楽を続けさせていただいていることに、心から感謝しています。今回は全7曲を演奏いたしました。
(1)Tokyo romance

OP曲はいつも迷います。たくさん好きな曲がある中で1番心強くライブを始めさせてくれる曲がこのTPD曲です。10代のとき、TPDのショーはこの曲から始まりました。大人になった今もその記憶は鮮明で、この曲を演奏すると条件反射のように、穏かにライブに集中することができます。
テンポを落として歌詞を丁寧にお伝えするように演奏しました。
(2)秋色協奏曲

TPD曲からもう1曲。秋になると聴きたくなる名曲。当時は木原さとみさんと米光美保さんが歌っていました。この曲はメンバーの中からも人気が高かった曲です。ちょっぴり切なくてメロディーも歌詞もとてもキレイで素敵な曲です。友情を歌った掛け合いの曲なので、ひとりで歌うときには改めて歌詞の意味を考え、掛け合いの部分がつながるように意識しました。
弾き語り用にピアノアレンジをしなおして、1コーラス目はあまりピアノを弾かず、2コーラス目から少しピアノ伴奏に厚みを加えました。
元々しっとりした曲なので、あまりピアノは厚くなりすぎないようにアレンジしました。歌終わり「小さくきこえる」のフレーズの最後の音が「C」でなので、ここはとても歌を丁寧につくりました。最後の音が、不安定になったら全体の印象が弱々しくなってしまうし、強すぎても自己主張の強い曲になってしまいます。
はかなくスーっと伸ばせるように、実は姿勢やブレス、音程のとり方、細かいテクニカクルの部分にこだわって演奏しました。
(3)季節を抱きしめて

この曲を歌い続けて早12年くらい経ちますね。いつもピアノ弾き語りで演奏しているので、たまには違う雰囲気で演奏したいなと考えました。
そして思いついたのがオケにピアノを重ねてみる!ということでした。
幸い、キーがGなのでとてもピアノ弾きやすいのです。実はこの曲。ピアノが引きやすいようにGで作ったのです。黒鍵が多いキーはいまだに苦手(笑)
今回はあまりピアノを弾かなくてよかったので、とても楽に歌うことが出来ました。
もっと早く気づいていればよかった(笑)
(4)さくら(女声合唱組曲「あなたへのうた」より)

合唱界のことには詳しくないのでよく分からないのですが、この組曲、関係者の方もおどろくような勢いで日本中に広がっているそうです。
先日、あるコンサートで中学生の合唱部の女の子たちが歌ってくれました。まさに天使の声でした。音楽続けてきてよかった。と心から感動したひとときでした。

合唱以外にも、ソロとしてこの曲を歌いたいといってくださる方がたくさんいます。舞台関係の方やソロのアーティストさんまで。たくさんの方がこの曲を気にいってくださり声をかけてくださいます。
ソロの楽譜は発売されていないのですが、どんな形でも歌ってくださったら感激です。
わたしは弾き語りバージョンを歌い続けていこうと思います。
実は合唱楽譜のピアノ伴奏はとてもかっこいいんです。わたしにはとても弾けないので、自分が弾ける範囲でピアノアレンジをしなおしました。イントロとエンディングは高い音を使ってさくらが、ひらひら空を舞うような音を作りました。
この曲は毎回とても高い評価をいただき、今回も初めて聴いてくださった方が涙を流して聴いてくださいました。ありがとうございました。
(5)浅き夢見しこの夜を

「さくら」の作詞を担当した栗原寛くんに作詞していただいた新曲。
さくらとは180度逆の世界。大人の恋愛をテーマにしたとても色っぽい楽曲です。
「1秒でも離れないでいて」という世界。わたしももう38歳。幅の広い歌を歌えるようになってなくてはいけません(笑)
20代・30代前半では理解するのが難しかった曲も、年齢を増すほどに落ち着いて向き合うことが出来、イントロ前に呼吸を整えることで、曲の中へ瞬間移動できるようになってきました。
1コーラス目は儚く壊れそうな恋をしている想いを表現。2コーラス目からはピアノ伴奏も厚みを加え、テンポも上げました。歌もたたみこむように。特にサビはそういうメロディーになっているので、気持ちも高揚しスピード感を増して歌うことが出来ました。
歌は押し引きが大切。時には意図的に曲の盛り上がりを瞬時に止めて、静寂に戻す演奏もとても大事です。そしてこの押し引きをつくれたときが歌の醍醐味。ジェットコースターのウンテンをしているような気分です。(ジェットコースター大嫌いだけど(笑))
最近こんなふうにめりはりのある歌をつくりたいと思います。これから新曲をたくさんお披露目できると思いますので、歌の方にもご期待ください。
(6)夜桜お七

最近よくカバーしている演歌。この曲を弾き語りするために、ピアノアレンジは試行錯誤考えました。あえて原曲は2回くらいしか聴いていません。原曲を聴きすぎると、どうしても真似てしまいイメージが広がりにくいからです。
全体的に厚みを持たせたくて出来る限りピアノを工夫しました。もちろんピアノに加えて歌も細かく細かく作りました。子音の処理や音程。ブレスの場所など。実はこのカバーを伝うための歌づくり、技術面でとても緻密に計算してあります。
何度か演奏させていただき、ようやく自分の弾き語りカバー曲としてカラダに馴染んできたかなと思います。歌うたびにこのカバーはどんどんよくなっていくように思います。
また次回、聴き比べていただけたら嬉しいです。
(7)星屑(CHANCE 楽曲提供曲)

中村龍史先生プロデュースCHANCEへの楽曲提供曲。
CHANCE音楽プロデューサーでもあるアッキーさん(TPD音楽プロデューサーでわたしは公私に渡りご指導いただいていいます)のご指導のもと作ったバラード。
「名曲をつくろう!」という言葉を元に作りました。
公演のラストを飾る曲ということで、壮大、シンプルに。そして、口ずさめるような曲を目指し作曲しました。アッキーさんをはじめ作詞・作曲・編曲とCHANCEをデビューから見守ってきた作家さん方によって出来た曲なのでCHANCEへの愛情がたっぷり詰まった曲です。CHANCE公演でこの曲が歌われると、ファンの方や音楽関係者・演劇関係者の方々からとても高い評価をいただきました。合言葉どおり。名曲に仕上がったのではないでしょうか。こんな素敵な曲に出会えてわたしもとても幸せです。

CHANCEの公演では素晴らしいオケでの歌になっていますが、今回は弾き語りで。
曲とメロディとシンプルにお伝えできたらと思い演奏しました。
実はこの曲は、CAHCNEメンバー全員曲ということで、キーは下がG.トップはCで作ってあります。この音域ならのちに、わたしもひとり弾き語りで歌わせてもらえることができるかな。そんなそんな事情もあってこの音域に決めました(笑)
最後の曲にこの曲を演奏すると、わたしも1本ライブをきちんと終えた気持ちになりました。演奏回数を増すにつれてこの曲の良さをもっとお伝えしていけるかなと思っています。また次回聴いていただけたら嬉しいです。
終わり

今回のライブの選曲はTPD曲で始まり最後はCAHNCE曲。TPDと変わらない指導者の方のもとで音楽を作り続けていること、そしてずっと変わらず応援してくださるみなさんのそばで音楽を楽しめること、心から感謝します。

今回のライブはどうしてでしょうか。「これまでの長い弾き語り人生でベスト3に入る良いライブだった」との高い評価をいただきました。
年齢を増すごとに歌うことが楽しくなっていきます。表現方法やテクニカルの部分。両方が少しずつカラダに馴染んできました。欲張らず安定した弾き語りでたくさんの曲を演奏できるようにこれからもがんばります。

お忙しい中お越しくださいましたみなさま。応援メッセージをくださったみなさま。
本当にありがとうござました。
会場入り口にはハローウィンの可愛い飾りがしてありました。

(*次回のライブは12月18日(火)。四谷天窓comfort 夜の部を予定しています)